父の日

今日は父の日だから、娘たちがそれぞれ手紙をくれた。どちらも感謝の言葉とともに「だいすき」と書いてあった。長女もまだ照れずにちゃんと書いてくれていてうれしい。もうそれだけで十分である。

ずっと欲しかったメガネを買ってあげたいとショッピングセンターのメガネ屋に行く。どれが似合うかかけてもらって、妻と長女が一番似合うといった丸型のメガネを選ぶ。次女はいまのぼくのやつみたいな四角い縁無しのものを選んであげたかったみたいで「これでいい?」と尋ねてもすんなり「うんとはいわない」。あまり納得していない。だけど、違うタイプもあったらいいなといったら「いいよ」と最後はうなずいてくれた。

家を出るとき、「メガネ、ずっと欲しかったんだ」とぼくがいうと、「ほしいといったら、すぐ買ってあげるよ」と真っ先に言ってくれたのも次女だった。

そのあと、メガネ屋で注文する間、ずっと膝の上にいて、そのあと抱っこをおねだりしてくる。長女は最近も一緒によく横で寝ているけど、次女はいつも妻と寝るから最近は抱きしめていなかったからちょうどよかった。舌にできた口内炎がいたいようだ。

息子からは感謝の言葉もない。まあ中学男子なんてそんなものだろう。

午前中は我が家の増築プロジェクトが始動する打ち合わせ。そのあと、昼ごはんも食べずにもくもくと模型づくりに勤しむ。新築のときにつくりはじめていて、未完成なままずっと放置していたもの。新たなスタートをきって、モチベーションが高まっているこの機に乗じて、深夜に一気に仕上げた。間にバスケをはさんだが、バスケの最中もずっと増築のアイデアで頭がいっぱいだった。模型づくりは楽しい。ほぼ今日はスマホも触らず、外から入ってくる興味もないニュースに左右されることもなく、ただカッターと材料と戯れ、手を動かしつづけた。どんどん目に見えて前に進むこの作業。精神的にスッキリする。なんだかんだ建築をつくることが好きだ。

横で息子も深夜まで宿題をしている。シューベルトについて調べてレポートにする宿題。

「この紙、父ちゃんもっとったん?」

外壁に似せた並々の厚紙があるのに感心している。

模型はとてもかわいく愛着が持てるものになった。

「メルはつくらないの?」

なるほど。ほしくなる。

さあここからどう付け足されるか。年内には完成させるつもりで、楽しみな半年が始まった。いい一日だった。