高校デビュー

夕暮れどき。「バレー教えて」と長女が息子に。家の外でしばらくパスやアタックの練習を二人で和気藹々としている。アタックのジャンプのステップの足の運び方、ボールとのタイミングの合わせ方。習いたてのたどたどしい長女のそぶりにアドバイスを与えている。

息子が高校デビュー戦。戦力になって新チーム公式戦初勝利に貢献したそうだ。妻のみならず、中学の同級生の母親軍団が応援にかけつけてくれたそう。ありがたいことだ。相手のチームにも中学の先輩、同級生もたちがたくさんいて、同窓会さながらだったようだ。

当時のチームメイトたちの多くは街を出て強豪にいったが、彼のように弱いチームで1年から主力になって引っ張る側として下剋上を目指すのもまた、人生の糧になるだろう。

悔しい悔しい中学の最後の試合から、ユニフォームが代わり、8ヶ月を経て、あの日以来の公式戦。新しい章が始まった。