はじめての絵の具

「人間がはじめて使った絵の具、何色?」(次女)

車の中で。『日曜美術館』で北海道の風景画家の話をみて。「緑色」と長女。

たまたま、ぼくかその日読んでいた本、山極壽一さんと鷲田清一さんの対談のなかで、出てきた。7万5千年前のブロンボス洞窟。赤の鉱石で描いたマークか文字の跡が、今のところ最古だという。育児パパが奮闘する映画、東京の友人の友人が監督したと紹介されたものの上映会に連れてく。育児休業をとった男性が受ける社会からの制裁と、家族の悩みがテーマ。バカにされ、会社で虐げられる父親を描き、まだまだ変わらぬ組織とちぐはぐな制度を世に問う内容。

数年前のパパの話が映画になったような話で、彼女たちには「ふつう」に見えたようだ。上映後、監督とご挨拶。「この子たちの男性を見る目、そうとうハードル上がってますね」といわれる。たしかに、彼女たちにとって昭和のパパ像は過去のものだろう。

そのあと、立ち寄ったお蕎麦屋さんでブロンボス洞窟のことを写真をみせながら伝えた。子どもの口からたまたま出た質問が、親がたまたま読んでいた本にあるという奇跡。

この蕎麦屋はこないだ長女と二人できたばかり。だし巻き卵が、長女は好きだという。次女も一度来たことがあり、思い出していた。以前、次女が食べた後、きちんとお皿を並べたことを再度褒めたら今回も最後までやっていた。待っている間は次女はドラゴンボール、長女はズッコケ三人組を読む。