アンパンチ

「わたしアンパンマン、好きだった?」(長女と次女)

長女が学校でやなせたかしさんの伝記を読んで、感想文を書くという授業があったと話してくれる。夕食のとき。

「あの長い人生を5行くらいでまとめろっていうのだよ」

無理ある話であるが、彼女なりにはうまくまとめられたと満足気。担任のチェックも1発で通ったとのこと。

生涯最期までこどもたちのためにアンパンマンを描きつづけた。そんな話をしておもいだしたけど、息子が3歳くらいのとき、ぼくに怒ったことがある。よく覚えてないが、バカにしたのか、図らずもプライドを傷つけてしまったような。大声で泣きじゃくりながら、ぼくにむかって「アーンパーンチ!」と全力でしてきた。

その話をするとみんなが笑う。息子も含めて。

次女は何回も「アンパンチ、もう一回いって」とリクエスト。

妻は「また会いたいなぁ」とつぶやいていた。戻れない宝物の日々。