図書館と琴マンガ

「わたし、クリスマスプレゼント決めた」(長女)

図書館から帰りの車中で。

日曜午後。長女と彼女の友だち、そして自習する息子を乗せて図書館へ。

3時間半ほど、それぞれちょこんと書架脇の椅子に座り、じっくり漫画を読んでいた。途中お腹空いただろうと近くでご飯を調達してあげる。飲食エリアにいるからと伝えたら、しばらくして二人が来て、別のところに食糧持って行って食べて、食べたらまた漫画のところへ。

「『この音とまれ』全巻にする」

琴と高校生の話。前から読んでいたのは知っていたが、やはり面白いのだという。帰ってきてから、U-NEXTにあるのを息子から聞き、みていた。漫画の中で想像していた曲を、聴いている。

「よく、漫画だったら音がないのに、面白いストーリーにできるよね」とぼくが関心すると、「スラムダンクの最終巻で、吹き出しないシーンあるでしょ、あれと同じ」と長女。

横でぼくの背中を踏みながら、一緒にみている息子がつぶやく。

「漫画とか小説がアニメになったり映画になったら変なかんじすると昨日いっていたけどさ、アニメから入れば、べつにそのあと漫画読んでも変じゃなくね?」

前日、夕食のとき、長女と次女がマンガからアニメみたら声が違うとか変な感じするとわかり合っていた。想像力は原作、文字や絵に近づくほど必要とされ、そのほうが脳はしんどいが、その分、その味わい方を知っていた方が一番楽しめる。想像して補うことをしなくなるのは、楽だけど、実は得るものも少ない。

横で聞いてた息子、琴マンガの場合は想像だけでは足りない音楽そのものも補われるわけで、両方とも楽しめるじゃないか、と気づいたのだろう。

「サンタさん、重たいんじゃないかなぁ」

「サンタさんなんだから。大丈夫でしょ」