つくる

子どもたちへ。楽しく生きたかったら、何でもいいからつくってごらん。自分のつくったものが人を喜ばせることは、だれかが作ったもので遊ぶより、ずっと楽しいから。

もちろん、つくるのはたいへん。遊ぶことを買うのはかんたん。でもそのたいへんさもひっくるめて、楽しめるようになったら人生が楽しい。つくるたいへんさを知ると、世の中のつくられたもののすごさを感じることができる。つくるから、みえてくる景色がある。

そして、顔を知らないだれかのためにつくるのではなくて、なるべく「この人のために」とつくる方が、もっと楽しい。そして、それでできたものは、その人にとって宝物になる。

20世紀は消費の時代だったと、あとの歴史家はいうだろう。21世紀はでは、生産の時代なんじゃないかな。

そして。人間よりもつくるのが上手な存在がある。何かわかるかな。それは、自然です。森羅万象。遊ぶのだとしたら、やっぱり自然がつくったものがいちばん。ものづくりの師匠だね。「わーすごいな」という感動は、自分がつくるときにも生きてきて、勉強にもなるよ。