ドールハウス

ドールハウス展を見に行った妻と娘たち。長女がそれに触発されて、次女のケーキの箱を部屋にして、模型をつくりはじめた。夏休みの工作。妻も積極的に手伝っている。ぼくもわりと模型を普段つくっているのだが、ときどきカッターを切るくらいしかお声がかからない。どのアイテムを何を、どうつくろうか、妻とアイデアを出してわいわいやっている。建築模型ではなく、ドールハウスをつくりたいのだろう。ワインのコルクが椅子に、カミソリの先の刃のついた頭がエアコンになる。材料費はゼロ円、家にあるものをリサイクルしてつくるそうだ。

手を加えれば加えるほど、どんどんよくなる。ぼくも大学時代、模型をつくってやみつきになった。もくもくと没頭できる楽しい作業。その面白さを体感してくれたらいいな。消費するより、自分で作る方が、愛おしく、喜びは大きいのである。世の中にある作られたものを敬意を持ってみるようになる。世界の見え方が変わり、人生が楽しめる。手を動かすと、世界が変わる。そういうふうに、ちゃんと心身はできている。