「パパ、いまの家のほかに、どんな家にすみたい?」(次女)
お風呂で。いまの家が気に入っていることは分かった上で聞いてくる。
「ここは山のおうちでしょ、もう一つお家あるとしたら、海がいいな」
海の上に暮らす家、島の上にある家をお風呂の壁にクレヨンで描いて説明する。
「船でおうちにいくの」
目がキラキラする。
「でも津波きたら、たいへんでしょ」
「でもこういうお家、ほんとにあるんだよ」
「どうやってつくるの?お金持ち?」
「いいや。自分たちで竹を切ってきてつくったりしてるんだよ」
島の上にある家とはビョークの家だ。
「お歌うたって、こういうところ住んでる人もいる」
お風呂から上がって、世界の絶景の家の写真集を本棚からもってきて見せてあげる。そこにビョークの家も載っている。
「お城に住むのもいいな」とぼくがいうと、彼女もうんうんと頷いていた。お城の絵を上手に描く。ドラクエのアイコンにありそうな西洋のとんがり屋根でいかにも旗が似合うやつ。