「たしかに」(長女)
朝食のとき、「まず自分のことを『かわいい』と思ってね」と娘たちに言って聞かせていると、「パパは自分のこと、『かっこいい』と思う?」と長女。
流れとしては、「思ってるよ」と力強くいいたいところだけど、「思ってないな」と矛盾したことをいう。思うほうがどうかしている。
「なんで?」
意外な応えだったのだろう。
「お兄ちゃんのほうが、かっこいいでしょ」
と逃げた。
「たしかに」と長女からすぐ返事が返ってくる。
「パパ、ハゲだもんね」と少し間があって次女。
「お兄ちゃん、ひょっこりはんみたいだもんね」と長女。
すっかり納得したかんじで、場は落ち着いた。
しかし、ぼくは坊主であるが、まだハゲだとは思っていない。でもそれは口にしても仕方がないから、言葉を飲み込む。ひょっこりはんって、かっこいいのかな。