「ちゃんと聞いてて」
「聞いてた?」
「あー聞いてない」
長女が寝床で音読してくれるときのやりとり。寝てしまって聞いてないときも、憤慨することなく、笑顔で明るく受け止めながらつっこまれ、この繰り返し。あまりに頭に入ってないからスマホ見るのも取り締まるようになった。
読み聞かせは30分くらい。
ときどき、音読が止まる。目を開けたら「聞いてた?寝てた?」「今どんな話?」と追求される。答えられず「夢見てた」と打ち明けると、笑う。そしてまた読んでくれる。
「ね、面白いでしょ」
ひととおり限りいいところでスタンドの照明が消える。そのあと、足を揉んで彼女は寝付く。
今日は『知っている』シリーズ。