ビーフカツ

妻と娘たちはトランポリンの遠征でお泊り。なので息子と二人ですごす。いつぶりだろうか。大阪・京都への二人旅行以来な気がする。

彼はテニス、部活、塾のはしごで12時半から19時までを外で過ごす。その間の送迎をして、間に家事をやって、図書館で子どもたちの本の貸し借りをして、現場にいく、それらをしていたらあっという間に時が過ぎていった。少しは自分の時間があるかとおもったら全くなかった。

息子を塾に向かえに行き、ぼくのお気に入りの洋食屋につれてゆく。二人なので奮発して和牛ヒレカツを食べる。待っている間は『チーム・バチスタの栄光』を読み、特に会話はない。この年頃の父子なんてそんなもんだろう。ぺちゃくちゃ喋らない。用のあるとき、困ったときだけ話す。親は子の人生を邪魔しない。背景になる。

「うまい。」

ご飯をおかわりしていた。たくさん食べるようになったもんだ。おかわりを受け取るときも、敬語になっている。中学校生活の影響だろうか、単なる成長だろうか、敬語と使い、時間を気にするようになった。

家に帰ってきも別段一緒になにをするわけでもなく、彼は進撃の巨人を見て過ごす。

明日は朝早く弁当をつくならくてはいけない。中学校の部活とは、週末の予定は前日にわかるという親が何にも先んじてスケジュールを優先させる前提のようだ。

ビーフカツの美味しさを知ったのは思い返してみれば人形町の「そよいち」という店であった。いつか息子とまた行きたい。