重力

「なんで、落ちないの?」(次女)

お風呂で。長女と次女に太陽が地球の周りを回って、地球も太陽の周りを回っていることをお風呂チョークを使って説明することになる。きかっけは、「北極ってなんでずっと冬?太陽が当たらないの?」という話題。最初は「日本より小さい国がある?」と次女が尋ねて、バチカン市国とかいろいろ説明していくうちに「北極は国?」という疑問に発展していった。

日没、日の出、日中。図にして太陽と地球の関係を説明する。日中のとき、地球の赤道に接線をひいて人を立てる。自ずとその人は横向きになる。

「ここが一番暑くなる」

そこで上の質問がすかさず飛んでくる。地球の中心にむかって引っ張られていることを説明する。すると長女がいう。

「じゃあ、地球の真ん中に行ったら、どうなるの?」

「地球の真ん中を通るトンネルがあって、そこを中心にむかって走っていったら、それは行ったり来たりする。振り子みたいに。たぶん。」

古い記憶をひもとく。重力トンネル。高校の物理の単振動の問題にあったはずだ。

「なんで?」

無理もない。誰も体験したこともないし。そういえば重力がなんで発生しているかも、まだわかっていないんだっけ。

翌日。お風呂には長女による太陽と地球の図が描いてあった。鉤括弧などの使い方は学校の先生のもの、そのものだ。先生になりきって授業をしたいお年頃のようだ。