卒園迫る

お風呂あがりに長女がぼーっとキッチン脇に座り込んでいる。息子か次女ともめたか。

「何かいやなことあったの?」と聞くと「うん」というから誰ともめたのか聞くとそうではなかった。来る保育園の卒園を考えて、仲良し三人組の二人との別れを想像し、悲しくなったそうだ。ただただ抱きしめる。

今朝、保育園で長女を見送るとき、「今日も裏山に行こうと思います。天気もいいし。これから、できるだけ連れていってあげようと。」と担任の先生。

そうか、あともう1ヶ月しかないんだ。裏山にいく機会もカウントダウンが始まっている。先生も思い残すことのないように、思いっきり向き合ってくれようとしているのがわかり、涙がこみ上げてきそうだったから、「よかったね」と長女を見るフリをして、顔をそむけた。

「ありがとうさよなら」のあの歌を今日も練習したらしい。

「練習して、わたしちょっと泣いたよ」と長女。

「いいんだよ、泣けば。パパも卒園式では泣くし。」

そういえば息子も卒園式で「もうこれないとおもうと寂しくて」と泣いていたな。

我が子たち、情に厚いなら、いいことだ。

 

次女の参観にいったとき、たまたま長女が裏山に出発するところに出くわした。ここでも、仲良し三人組で一緒だった。靴を履いて元気に「バイバイ」と手を振ってかけていった。

迎えにいったとき、園庭にすぐ駆けていって、友だちと鬼ごっこをして走り回っていた。

この時間ももうあと残り僅かかとおもうと、ありがたみがグッと増して感じる。これまでは「もう早く帰るよ」というけど、今日はしなかった。

ついに、卒園式が来てしまう。