新しい椅子

増築もあり、我が家に椅子3脚が新しくきた。ぼくはもうほとんど物欲がないが、いまでも椅子だけは一生モノを我が家におきたい。ないお金も椅子には充てたい。いつも世話になっている無二の親友にも新居祝いで一脚プレゼントすることにした。

もちろん座り心地は最高である。どれも身体が「うんそうそう」といっているようなフィット感。つかれない。ずっと座っていたい。ものすごくうれしい。

長女がお風呂場で「将来、私の家にも3つとも置く」といってくれて、なおうれしい。彼女もそのうちのひとつ、ハンギングチェアが我が家にきたとき、吸いつけられるように座っていたし、いまもときどき読書しつつゆらゆらしている。

ぼくはこれからの人生の自由時間は家族と過ごすことはもちろんだけど、読みたい本とお気に入りの椅子と景色を望む窓があれば十分だ。そこでコーヒーを飲んで、たまにはこうして文を書いたり、気心しれない仲間と話したり、信頼している人からなにかを頼まれたら一緒に考えたりして過ごす。そしてときどきマルとメルと遊んで、庭にいって土に触る。それができれば、もう十分しあわせだ。流されず自分に向き合えば、しあわせとはシンプルなものなのだろう。