地域パトロンとこれからの行政の役割

渋沢栄一は生涯300の会社をつくった。ぼくはまだ30くらい。」

以前東京でお世話になってた人がこっちで新しい世界をつくっている。地域おこしというくくりには収まらないスケールで。並々ならぬ労力をかけ、人を動かし、私財と時間をつぎ込んでくれている。手作りのまちづくり。地域もそれを歓迎している。

「革命家として乗り込んで、ユートピアをつくりたい。」ともいっていた。

先細りの、何の特徴もないと自分たちが思っていた場所が、古民家を改装して文化の息吹を吹き込むことで、急に宝の山に見えてくる。都会からその場所での時間の過ごし方に憧れ、どんどん人が流れ込んでくる。

これからの地方の生死は、こういうアイデアと人とお金を楽しみながらつぎ込んでくれる経済的、文化的、人的な『パトロン』の存在にかかっているのだと革新している。そういう存在が的確に、個別に地域の深刻な課題に向き合って、処方箋を与えてくれる。横並び、前例主義、事なかれ主義の行政は全く役に立たない。行政の役割はむしろ、そういう「パトロン」を呼び込むために邪魔をせず、また面白がり、そういう動きを下支えする黒子に徹することがなのだろう。