いい天気だし、夕食の支度もすませたので、久しぶりに歩いて保育園にお迎えにいく。夕食はスペアリブをグツグツ煮たやつとコンソメスープ。なかなかの出来栄えで気分上々。
長女も次女も寄り道三昧で、タンポポの綿毛、鳥や虫をみつけては立ち止まる。普通に降りればいいものを、階段の手すりに登って滑り降りようとして何かと時間がかかる。散歩している犬がいれば駆け寄って絡む。この調子だと、家に息子が先に帰宅するだろう。
なかでも驚いたのは、長女はある背の高い草をおもむろに抜いて、根本の葉っぱを手際よくちぎり、根っ子のあたりをむしゃむしゃ口にいれて食べだした。そこら中に生えているので、歩いてはみつけ、食べることを繰り返している。その手つきの慣れた感じは今日が初めてではない。ちょっとしたベテランだ。
それ、何を食べているの?と訊けば「スイバ」という名前だそうだ。
「どんな味がするの?」
「酸っぱいよ〜」
酸っぱいの好きだっけ。ぼくも食べさせて、とお願いしようか迷ったけど、やめとく。
だれに教わったかは聞くまでもない。一応確認すると、やっぱり園長先生だった。自然体験教室ではそこまで習うのか。
何もかもお姉ちゃんの真似をしようとする次女だけど、それは真似しなかったな。
夕日が海に沈みそうなころ、ようやく家にたどり着く。案の定息子と友達は先に帰って、家の前で待ちぼうけをしていた。
長女がたくましくみえた日。