次女は叶えたい願いごとが二つあると寝床で話してくれる。人を助ける仕事につきたいと。ひとつはなりたい職業。もうひとつは、パパとママを大きな家に住まわせることという。
「この家も気に入っているけどね。大きくなったら大きな家を買うから、この家と交換しようよ」とオファーしてくれる。
「そのとき、この家もう古いよ」
「んじゃ、その直すお金もいるね」
「パパが70歳のとき、わたし何歳?」
「35歳かな」
「35歳かぁ」
「このおうちの、どこが好き?」
「天井高くて、長いライトが垂れてるところ。壁になにもないところ。シンプル。わたし、シンプルなのが好き。外からみたとき、きれいだなっておもう」
ダイニングのたれさがったライトがお気に入りだとは初めて知った。うれしい。