「ねぇ、鐘ついたことある?」(長女)

昼間の雑談。食卓で。長女が「お経みたいにしゃべってあげる」といいだす。ぼくがキミョウムリョウの冒頭をいうと本物だと喜ぶ。

「だれからならったん?」

「おじいちゃん。お坊さんだったんだよ」

そこで上の質問。

「わたしもやりたい」とすかさず二人とも。息子は赤ちゃんのときに連れてったことある。今はその鐘は他のお寺にいったから気楽には撞けない。

「大晦日もついてたよ」

紅白のあとの番組のせいか、ふたりともピンときたみたいだ。

晦日はつかないの?」

「つかないね」

「何回つくの?」

「108回」

「え?なんで?」

「人間のわるい心がそれだけあるんだって。それを一つ一つ消していくんだって。ゴーンが。」

「どうやってそんなにあるってわかったん?」

「人を傷つけたいとか、そういう悪い気持ちを数えていったんじゃないかな」

以上、次女の追及。