鳥あれこれ

「動物は、生きてる?んじゃ、野菜は?」

「植物も、生きてるよ。でも命はない」

「ふうんそうなんだ。どういうコト?!」

次女。お風呂で。鶏を食べる以上、命をいただいているから感謝しなきゃいけないとい話になって。鴨は食べたくないし、食用の売るための鴨を飼いたくないし、お金持ちになるとしても、そんな育て方はしたくないと次女。園長先生の家で鴨をたくさん飼っていて、それらが食用であることを知ってショックだったそうだ。でも、園長先生のお仕事も、鴨のお肉を食べたいという人がいるから、ないと困るお仕事なのだよと。園長先生も保育園にいる鴨のことは可愛くてペットだし、それとは違うんだよと。でもいささか混乱している。長女はわかっている。動物は、動物を食べる。

きっかけは長女が学童で先生全員がアヒルの足をご飯で食べていたという衝撃の昼ごはんの話をしたこと。次女は引いていた。あの足をどうやって食べるんだ。

「あの日、すごい覚えてる。」

園長先生の実家で鴨を狙って鷹がきて、それを捕獲してカゴに入っていたという話も。園長先生はそんなことまできるのか。指を入れたら無くなるよと注意されたらしい。「キツネもつかまえてたね」と次女。

愛しのメルを殺めたのもイタチだというのが園長先生の推測。悲しすぎた先月のあの朝、ようやくここにも書く気になったが、やはりまだぼくの傷は癒えていない。しっかり体調もくずしたし、夜寝れない。

以来、毎日メルのことを家族で話をしている気がする。長女は折にふれてメルの絵を描く。お風呂でも、浴槽に描いて泳がせている。勝手だけど、心の中で生きているとはまさにこのことだ。生まれ変わって戻ってきてくれたらいいねと話す。今日、ガレージにいったらムクドリがいて、飛び立っていった。メルだと思ったよと話すと、娘たちは少しうれしそうだった。

「イタチって、ライオンキングのプンファ?」と長女。

たしかに、あの日、イタチらしきものを見たんだ。メルが天国から教えてくれた気がしたと娘たちに話す。

「なんで、いつも守れないのだろう。」と次女つぶやく。

状況を理解して、乗り越えようとしている子どもたちに救われている。