息子が長女に習字の筆、墨で固まったものをどうしたらいいか尋ねている。「コップに水入れて浸しておけばよい」と長女。キッチンの棚から紙コップをみつけだして、シンクで浸そうとする息子。従順である。

「小筆もそうしたらいいの?」

「小筆はしなくていい、もさもさになるから」

習っているだけあって、長女の返答は力強い。息子が長女に頼る風景は新鮮だ。