『いたずらのすきな けんちくか』(原作 安藤忠雄/絵 はたこうしろう/小学館/2020)
「べんりじゃないもの。いっけん むだにおもえるもの。
すぐには こたえが わからないもの。
そういうものが じつはいちばん おもしろい。
そういう ばしょにいると、ひとは そこを どんなふうに
つかおうかって じぶんのあたまで かんがえはじめる」
__
計画があって、そのとおりの実行がなされる。そんな世界は窮屈だし、退屈だ。
余白がすきだ。屋根裏だったり、井戸端だったり。名前はあれど、やることは決まってない。ただある場所。自由がある。
無意識も、すきだ。目に見えるもの、分かっていること世界の全てではない。意識はときに嘘をつくし、だまされる。無意識は、正直だし、ありのままの自分に直結している。
そういうことを最近つとに思うようになったので、先生のこの言葉は、刺さった。当時、あまりここまで踏み込んでおっしゃってなかったような気がする。聞く自分のマインドが、それこそ意識してなくて、聞き逃していたのか。先生におっしゃっていただくと、勇気が湧く。やっぱり。今も昔も、ぼくにとっては先生なのだ。