今日は長男がやりたいこと、たくさんやった。学童から帰ってきて、やきそば食べさせて、どうする?ってきいたら、クワガタ行こうと。真っ昼間にいないよ、といっても、たくさん持ってる友達が昼間もいたといってたと頑なに主張。行かなきゃなっとくしないかと諦め、猛暑のなかいく。ブレイブボードで行きたいとのことで、はいどうぞといい、虫網みと虫かごは持たされる。
公園で10本くらいみるけど、昼間の福岡中洲の繁華街のように、夜とちがって、かんぜんにオフモード、営業してる雰囲気がなく、ひっとこひとり、虫っこひとりいやしない。途中から息子もブレイブボードにいそしみはじめ、おいテメー何しにきてんだ状態。
まぁでも、これで納得できたならそれも収穫だし、どこにクヌギの木があるか覚えられたし、よかったよね、といいながら帰る。途中セミを網でつかまえて、すぐ逃がす、を2回。得意げ。
帰り道は上り坂なので、ブレイブボード自走で上がれず、ぼくのうでに捕まり、レッカー車のように牽引する。汗だくの腕が暑い。
帰ると、昼寝するという。学童でもサッカーをたくさんしたから疲れた様子。いつのまにか寝床に敷き布団引いて、扇風機つけて寝ている。快適そうだねキミ。和室でこっちも寝ることにする。相変わらず風が抜けて心地よい、が今日は汗ばむなぁ。
16時すぎ。保育園のお迎えの時間になったから起きて起こして、またブレイブボードでいくといい、一緒に向かう。長女と次女を回収。といってもスムーズには帰らず、園庭でカモに長男はバッタをまたやり、長女と次女はクローバーをあげる。なんとか家に帰ろうと説得、次女片手で抱っこ、もう一つの手で二人の荷物と水着カバンふたつをもつ。途中、坂になり、長男またブレイブボードごとレッカー牽引してと腕捕まるわ、長女パパと手をつなぎたーい、といつまてくれるものの、手が足りない。カバン類を二の腕にずらして、むりやり手を繋ぐ。
次女大きくなったのか、抱っこしてる片腕限界になり、降ろそうとするものの、抱っこせがまれ、3人がそれぞれまとわりついてきてくれて、親は惑星、子は衛星みたいだなとおもう。惑星の存在感は直径で語られがちだけど、衛星の数も大事なんじゃないかしらん。
途中の公園で水のもうを理由に一休み。次女もあの蛇口上に向いてる飲むやつ、やりたいとなって、やらせてみたら手でおさえ、横の長女の服がビショビショに。また彼女たちと荷物を担ぐ。よっこいせ。
途中挨拶したおばさまに、「あらーたいへん、それ、パパだからできるのよねぇ」といわれ、そうかと気づく。たしかにこのパワープレイの徒歩帰宅は妻にはさせられん。
いつも車だとそりゃ楽だけど、虫や鳥を見つけたり、きれいな景色を一緒にきれいだね、もない。パパがいるからこのメニューのレパートリーは増やしてあげたい。
帰宅したら次女はママが帰ってきてるとおもってたらしく、まだいないので不安定になり、いまにも泣きそう。抱っこしてないと泣くぞコラ状態、それでは夕食の準備ができそうにないから、先にお風呂入ることにする。長女と次女を入れて、少し湯船にお湯をはると、二人でキャッキャ遊んでる。先に出ると、妻が帰ってる。長男は宿題をしてる。
夕日がきれいだよ、というと、長男はふーんでほぼスルー、一方長女は風呂から見ていて、うわぁーと見とれてる。
夕食はゴーヤチャンプルつくる。クックパッドで検索したら、2000件くらいレシピがあって、どゆことそんなにあったら選べないわぁ、一生かかっても食べきれんわ、と困る。みなさんどうやって選んでるんだろ。結局一番上の簡単そうなメンツユで味付けするやつにならうことにする。
作ってる途中、父ちゃんと将棋したいといいだし、見てのとおり、これつくらんとできんわ、というと珍しく手伝うといいだす。ニンジンをピーラーでむかせて、豆腐をフライパンで焼かせる。豆腐、絹ごし豆腐を買ってきてしまう。木綿豆腐とのちがい、いまいちわからないんです、すいません。絹ごしは焼くのにひっくり返しづらく、長男苦戦。豆腐にもいろいろあるんやなぁ。
ゴーヤ、玉ねぎ、豚肉につづいて、ニンジンを千切りしてると、「ゴーヤチャンプルつくってるんだよね?」と妻。え、なにその質問、この材料みたら、それしかないやろ。
ん?そうか、たぶん彼女の頭のレシピにはニンジンはなかった模様。ぼくもそう。だけど、今日お手本にしたクックパッド先生にはかいてあるんだもの。俺もおかしいと思ったけど、2000件あったら、ニンジンいれる流儀の派閥もそりゃあるやろし。今からニンジン入ってない流派検索しなおすのもおっくうなもんでね、え、このレシピのままでニンジン入れるのやめれば、ですって?!それはできませぬ、従順さがモットーでして!しかも、ニンジンとこのメニューの肝であるメンツユでの味付けが奇跡のハーモニーになるかもやん。
と、いう仮想会話が想定されますが、もろもろ説明するのも面倒で、おっくうになり、「そですよ」とだけ無愛想に返事したら、あんまり口出しやめよ、と察してくれたのか、次女のガソリン注入ということで下にいく。
長男は豆腐の作業もなくなり、手持ちぶさた。しびれをきらしてきた。できたか?はやく将棋しようー、とうるさくなってきたので、待っとけ、宿題でもしとけーとおいやる。
長女は真横にへばりつき、ぼくの一挙手一投足を見てる。
できてきた。これ、よくみたことあるかんじ!居酒屋ででてくるの、こんだけの作業を経てるんやなぁ。メンツユも投入し、あとは卵のみ。味見する。パパ、おいしー?と横で長女聞いてくる。
味が、まったく、ない。メンツユが少なかったか。ふたたび、加える。
めちゃ汁が多くなってしまった。ゴーヤチャンプルというより、鍋だ、これ。やばいことになってきた。
そして、味見。味が、まだなお、ない。
とき卵を加えたら、この状況が変わるかもしれない。祈りつつ、加える。
あ、鍋に卵入れたときの絵面だ、これ。柳川風っていうんですかね、ゴーヤチャンプになるはずだったのに、ゴーヤの柳川風になっている。
ふたたび味見。味、依然として、ない。
クックパッド先生を恨むつもりはないですよ、でも、ニンジン派閥に魂を売ってまで入信した身としては、この結果は悲しい。
長女が下のママに「ねぇ味、ないんだってー」と律儀に報告。妻が、なんかいっている。
聞き取りづらいが、「ねこぶだしを、足せ」といっている。
従うか否か、迷う。第一、クックパッド先生に申し訳ない。軽い謀反。しかも、彼女、なんも、みてないよ、この状況。すぐ下いったし、ニンジンがはいってそう、くらいの情報しかないはず。それなのに、なんかわかったような指示。踊る大捜査線にもこういう場面あったな、妻は警視庁の指令室にでもいる気分なんだろう。もしくはアポロ13のヒューストン、あるいはF1のピットか。
現場にも意地がある。事件は会議室で起こってるんじゃないともいいたい。
つい先々週の記憶がよぎる。野菜炒めを作った日。出来心で、ボリュームが増えるぞと、余っていたそうめんを一束、投入した。ビーフンがあるくらいだから、いけるばず。勝算はある。あとで、パパ、ナイスアイデアとなるはず。
が、食べている長女から、「パパ、このそうめん、、味、な~い」と、それはそれは残念そうな顔で、いわれた。はっきりと。
「味、な~い」
これは、こたえた。いまでもあの声、耳から離れない。美味しい、というのを聞きたくたて、醤油やらみりんやらいろいろしてるのに、味がないって。なんやってんこれまで加えたいろいろなやつら。仕事しろ。まだ、まずい、のほうがいい。主張が、そこにはある。味、即ち無の空しさ。
その長女が、また真横でセコンドのようにつきながら、このおやじ、また、味のないもの、つくりやがったか、という視線を向けている。彼女の目をみれない。しかも、柳川風の、いやそれは柳川風さんに失礼な、名前もつけれない、なんか。
ねこぶだし、足そう。おとなしく。観念。ごめんクックパッド先生。
足す。味見。きた!すごいこれ!調子にのって、強火にする。メンツユもうおまえらいらん!飛べ!
完成。好評。長女おかわりして、バカバカ食べてくれる。
教訓。妻のいうことは素直に聞こう。事件は現場で起こっていない。会議室で起こってる。
そこ後長男と将棋、飛車と角抜きで、普通に負ける。
ちなみに、クックパッド、iPadやスマホでみながらの方々、どうやってスクロールしてんだろ。濡れてる手、毎回拭いてるのかな。その前にレシピ頭のなか、入れちゃってるんかな。「上」とかいったら、上にスクロールしてくれるように、ならんかなぁ。
にしても、昼寝すると、ガス欠ぜず、夜まで家事育児もがんばれるなぁ。
要はねこぶだし偉大という話。