わさびまき

年に一回の、ニ学期のおつかれさまと一年お疲れさまということで家族で回転寿司にいく。息子も遠慮なから好きなものをたくさん注文するものだから、こちらは高くても300円台の皿以下にする。魚は食べず、イカやかんぴょうやサラダ巻きになる。イカは大好きだからそれで十分。

しかし新しく行ってみた店舗には最も安価で心置きなく味わえて、好きなわさび巻きがなかった。そのことを小さな声でブツクサ残念がっていると、隣の次女が自分のところにきたかっぱ巻きの中のきゅうりを抜いて、前にあったわさびの小袋から中に入れてわさび巻きをつくり、渡してくれた。

「おいしい?」

心遣いが何より嬉しく、感謝を伝えて味わうが、一つで十分であった。

「やっぱりスリワサビでないと、たくさんは食べられなくて」

厨房で板前さんがつくるものもスリワサビとは限らないが、なんか違う。

「添加物、たくさん入ってるしね」

次女もピンときたようで納得していた。

優しい子に育ってうれしい。