卵と本

「これ、なんで読むの?根っこに幹。」

「コンカン」

図書館二ついって、本屋いって、蕎麦たべて。トランポリン帰りの長女とふたり。

車の中も音読してくれる。

「どっさり読むものたまりますなぁ」

嬉しそうである。

本屋は寄らないつもりだったけど、図書館の近くにあると思い出して、彼女から「本屋は?」と発議。

「行かないつもりだったけど、バレたか」

笑っている。

「知っている」シリーズに加えて、意外にも『空想科学読本』を買っていた。

たまたま雑誌に香山先生の別荘の写真を見つけて、二人でおどろく。

図書館ではガンガン検索して、書庫出納もお願いするように。同じ年齢のころ、息子もそうだった。彼は最後、購入リクエストもめいっぱい活用してたっけ。いまからすると信じられないくらい、本の虫の時期もあった。テニス教室の帰り道。今日その前を通って懐かしかった。あのときの当たり前も、いまはむかし。

蕎麦屋の注文も「いつもの」というから「だし巻き卵は?」と尋ねたら。「とうぜん。いつもの、に入ってるでしょ」とのこと。

食べて、「おいしい」とあんな満足な顔されたら高いけど頼みます。

朝は自分で目玉焼き二つ作っていた。卵と本の一日。