桃戦争

今朝はみんな早く起きて、次女が寝床の本棚を物色して本を取り出し、それを落としてぼくの鼻頭に落ちて痛くて目が覚めた。

その本の1ページはいろんな花が描いてあって、その花びらの色がいろいろで、色の種類を教えるページ。

「ピンクがいい」と次女がいう。「わたしは『もも色』。」文字が読める長女は同じ花を指して同じものをいいという。それが引き金となり、「これはピンク」「桃色。ピンクをもも色。同じ。」「いやピンク」さらには「これはじぶんの」と名称と所有を取り合うという修羅場になって、先に長女が泣く。朝っぱらから泣いているのが可哀想なので、「だれやおねぇちゃん泣かしたの」というとやべぇと思ったのだろう、次女が今度は神妙な面持ちになって、泣き始める。

次女の主張。

「わたしがおねえちゃんを泣かして、だからおねえちゃんもわたしを泣かしたの」。

横で見守っていた長男と目を合わせて笑う。現象だけをみると、たしかにそうだ。

次女は最近台風の目になっている。朝から実に忙しい。