ファミレス

長男とココスに行く。最初の夏休みの一週間が終わった。

ハンバーグを食べては伊達政宗の伝記マンガを読んでいる。マンガが8、ハンバーグが2のペースなのでなかなか食が進まない。こっちはもともとドリンクバーだけなので、手持ち無沙汰である。「早く食べろ」「おう」というやりとりを何回も繰り返す。

ハンバーグにはパレットとかいう熱々の石がついていて、ハンバーグを切ってこれに載せて焼いてから食べるのだそうだ。テーブルにご丁寧にその説明書きがある。それに従順に切っては焼き、そして食べるのだが、その一切れと一切れの間にマンガが入るのでパレットはすぐに冷めて焼けなくなる。

「パレットおかわり」と言い出すのでそんなのできるのか、と訝しむとその説明書きにご丁寧に「何度でもおかわり自由」と書いてある。めざとくそれを読んでいたようだ。

結局パレットは2回おかわりした。

食べてる間だけ会話があって、工作を何を作るか決めたり、こないだのプールのテストの話を訊く。

マンガを読んでいるときは静かになるので、隣の3人できているおばあちゃん軍団の茶飲み話が耳に入ってくる。その一人は鹿賀丈史に似ている。

その鹿賀が大声で

「最近、寝てるとき、トイレに何回も起きるのよ。ここ、どうかなっちゃんてんのかな。うふふふふ」

と笑いだし、

「わたしもよ、うふふふふ」

と残りの二人が便乗して盛り上がっている。

どうでもいい。が、聞こえてくるからどうしようもない。

我が家もトイレの近くに寝るようになるのかな、とか考え初めてしまう。

また別の話題になり、

「エアコンの冷房って、なんかこう、肌がサラサラ〜ってなるでしょ、あれはいやね」

といって盛り上がっている。二の腕のあたりをもう一方の手で擦る仕草をして、「サラサラ」を演出しておる。

年取ると、肌がサラサラになったら、いやなのかな。これまた考えてしまう。

すごく楽しそうである。興味はないが、聞こえてしまうし、想像が駆り立てられる。ニコ動とかで流したらけっこういいコンテンツになるのかもしれん。

「早く食べてくれ〜」というぼくの息子への声が大きくなる。