初シャワー

長女がトランポリンの帰りに「マルの散歩行く」と言い出す。友だちのご近所さんの同じ犬種の犬と一緒に散歩にいきたいのだという。強い雨のあとの曇り空。

「道、濡れているから気をつけてね」と見送る。

帰ってきたマルは、足が泥だらけで大変なことになっていた。

「そのまま家にはあげられないですよね。今日散歩行くって、チャレンジャーやなとおもったんです」

一緒に付き合ってくれたご近所さんのパパが軒先で。そのお家の犬は成犬で足が長いせいか、大丈夫そうでほっとする。

そのままお風呂にいって、シャワーにチャレンジする長女。ぼくはマルが外出している間にしかできないアイロンがまだ片付かないので、彼女にまかせてみる。

昼寝していた次女が寝床から起きてくる。事情を話し、長女を手伝ってとお願い。彼女もお風呂場に向かう。

アイロン終わりのぼくがお風呂場にむかうと、お湯のない湯船でマルを抱きかかえ、そっとお湯のシャワーを全身かけていた。それでもマルは震えているという。ふかふかの毛がびっしょりなので、みたこともないガリガリさである。ぼくの方をみている。

ひととおり洗えたので、お風呂からだし、ぼくのひざの上でタオルに包みながらドライヤーを長女と次女がかわりばんこでかける。熱くなりすぎないように、ドライヤーの距離を調整しながら、マルの身体をくるくる回して濡れているところに重点的に充てる。マルは実におとなしい。できるものだ。

乾いたところにはブラシを走らせ、ふかふかにしていく。

「パパ、トリマーみたいだね。私もトリマーになろうかな」と長女。

時間は1時間くらいかかっただろうか。乾いてきれいになったマルはいつものマルに戻っていた。次はシャンプーもしてみよう。また一つ、マルのお世話スキルがついてうれしい。ル