自転車

ひょんなことから、長女の自転車を新しく買うことになった。長女と次女は息子が乗っていたお古の自転車だ。息子が4歳の誕生日のときに買ったもので、東京の家と帰省時の妻の実家と同じ自転車がそれぞれ1台ずつあるという贅沢な状況だった。いまそれが集まって、それぞれ長女と次女が乗っているわけだ。次女のやつには補助輪がついている。

長女のタイヤは寿命のようですぐ空気が抜けるようになって再起不能になった。しばらく放置していた。長女は最近これまたタイヤを直してもらって乗れるようになったいとこのお古である一輪車に関心が出てきて、前も書いたようにその練習が主で自転車はこわれたままでも支障なかったのだ。

だけど、一輪車はぼくなり妻の腕に捕まらなくてはいけないので、スイスイ乗ることもしたくなったのだろう。ぼくの腕につかまりながら「自転車のりたい」とポロッとつぶやく。

その翌日のことであった。妻が息子と長女の自転車を直しに行こうと自転車屋へ行く前、長女に「自転車買ってあげる?」と提案された。

自転車は息子は2回誕生日で買っている代物であるから、いきなりプレゼントでもなく買うのは躊躇もあったが、前日のつぶやきを聞いているし、何度も破けるボロボロのタイヤを一から直すのも気が乗らない。潮時なのだ。「いいよ」と快諾する。

その古い自転車は引き取ってもらうことになる。それを聞いた息子。ものを大事にして愛着をもっている彼にとっては未練があるそうで「ええー」と不満そうで、「写真撮ろう」というが、妻から同じものがもう一台残ることを気づかされてあっけなく納得していた。自転車屋にはぼくは同伴せず、家に残り家事をする。

息子の自転車はギアの変更がおかしくなっていたが修理してもらえた模様。しかし1年ちょっとのうちに身長が伸びたそうでもうサドルはめいっぱい高くしても限界で本人は「低い」と嘆いている。ロードバイクに興味を持ち始めて、7万円のものを試乗させてもらったそうだ。既に新しいものに気分は向いている模様。

長女は吟味したあげく白い自転車を選んだそうだ。10日後に届くらしい。今度のは変速がついている。