いつまで

「ねえ、コロナっていつまで続くの?」(長女)

お風呂で。「早くおわってほしい」

「家にいて、ゆっくりできるから、いいんじゃない?」とぼく。

「旅行にいけないじゃん」と次女。

「マスク、外したい」と長女。

たしかに家族で旅行に行きたいが、行く気にならないというのが正直なところ。世間様はGO TOキャンペーンということで活気が出て来たようだ。それで救われる会社もたくさんある。もし自分がその会社の経営者で社員を食べさせていかなきゃいけない立場なら、もちろん大歓迎だ。

一方で。友人医師が春先にコロナ病床の最前線で妻子と離れて責任を全うしていたときの声が脳裏に焼き付いて離れない。「コロナは憎くないが、為政者は憎い。」

「行っても大丈夫」とは誰もいっていない。大丈夫かなとモヤモヤを抱えながら、税金による割引で「行かなきゃ損」と釣られる。ぼくのような金欠人は特に。それでも、やはり気が引ける。後ろめたさがからみついて、楽しめる自信がない。そもそも経済を回すほど経済力もない。ここはお金に余裕がある人に託す。

海のむこう米国では20万人が亡くなったにもかかわらず、「『チャイナウィルス』は怖くない」と大統領が声高らかに密集した支持者にむかって叫んでいる。自由の国とはなんでもありなのだな。やはり、オハイオ州で医師をしている友人は嘆いていた。

明日は小学校の運動会である。親の見学は一切禁止。これも仕方ない。2学年ごとの縮小しての開催。息子は放送委員長になったものの、ナレーションや進行の出番がないらしい。応援団もなく、息子は去年やりたいといっていたものがことごとく叶わず。それでも、二人ともそれなりに張り切っているのが伝わってくる。徒競走はこれまで長女は負けなし、息子は昨日と今日は2位らしい。明日はどうなるかな。次女は今日畑にキャベツとカブの種を植えたと教えてくれた。毎日のように熊が近く出没した報告が届く。

お風呂で保育園のリュウ先生に次女が教えてもらったそうだ。「お風呂で、おならしたら、ポコンってなるでしょ、そこに鼻を近づけたら、むっちゃくさいげんて。『やってみ』っていってた。」長女が「あ、出そう」といって嬉々として湯船に浸かり、実践して「くっせー」と笑っていた。いつかここにこうやって書いているのがバレて怒られる日が来ることを怯えながら記しておく。家にいて、十分ハッピーである。