長女がはなれで一緒に寝るようになった。理由はわからない。なので、はなれには息子と長女とぼく、寝床では妻と次女が寝ている。
朝、寝起き眼で中庭の朝顔を見て「白色ばっかりだね」とつぶやく。
「もう上までいっちゃってるよ。」
朝顔たちは二階の手すりの高さまで到達した。小さな植木鉢で土が少ないのによく伸びたものだ。和室に差し込む光はおかげで柔らかい。
朝顔の手前に紅葉がある。
「緑色になったね」
この紅葉は色はバラバラ。今は半分は緑色で、もう半分は紫色だ。春先は真っ赤で、一斉に夏に濃い紫色になり、半分が緑色に最近かわった。
「これから、真っ赤に紅葉して、そして冬の前に葉っぱを落とすよ。」
「じゃ、緑色にならないほうが楽じゃん。」
「そのまま紫色から赤色になって落ちたほうがいいってこと?」
「そう。」
紅葉に「そのほうが楽」という考えはあるのだろうか。緑は緑で、白い壁や青空に映えるのでこの期間も目が楽しい。