仲良し

「ねえ、なんでケンカしているのに、仲いいの?」(次女)

朝。息子と長女を学校に送ったあと。家に残って保育園への出発をまつ次女と妻とぼくで会話。「来年もう小学生だね。そしたら、お姉ちゃんといくのかな。」とぼく。

「そうでしょ」と妻。ランドセルが2つ横にならんで歩いている姿を想像する。

「お姉ちゃんいて、よかったね。姉妹仲良しで。」

先輩の存在は心強いはずだ。

うれしそうにうなずきながら、「だけど、ときどきケンカするけどね」と次女。

「でも、仲直りするでしょ。ケンカするほど、仲がいいってことだよ。」

そしたら素朴に上の質問が返ってきた。

 

「言いたいことをいうから、ケンカになるんだ。言いたいことをそのままいえるって、すごいことなんだよ。」

次女に「いいたいこと、ぜんぶいってるでしょ?」と尋ねるとしばらく考えて、首をふる。

「いいたいこと、ぜんぶいってるでしょ?『これ、わたしの!』とか、『わたしが先!』とか。」

そう妻からツッコミが入る。その風景、よく見る。

一方でお姉ちゃんは「言いたいこと全部いっていないけど。」というのが妻の分析。

 

言いたいことがどんどん大人になると、社会ではそのまま言えなくなる。遠慮のない関係はかけがえのないものだ。家族やきょうだいこそ、遠慮する場合もある。ぼくが父親にそうだったように。子どもたちもすでにそうなっているかもしれないが、なるべくいいたいことがいえる仲であり、ケンカしても後腐れなく仲直りできる関係を、この家族はキープしていきたい。