お風呂で次女。お風呂の壁に垂れている水滴をみながら「花火が昇ってくところみたいだね。爆発しないけど」と連想している。今年のなつは花火をみれなかった。
「ねぇ、身体の中でリーダーって、何?」
心臓、脳、肺、血の大切さを話す。それ以外はなくても生きてる人はいる。
「脳がないと、言葉しゃべれないの?」
「そうだよ」
「口じゃなくて?口がないとしゃべれないでしょ」
「そうだけど」
「のどちんこ、なくても生きれる?」
「生きられるよ。お正月にきたパパの友だち、いたでしょ」
少し思い出す顔をする。
「あのリンゴの描き方教えてくれた人?」
「そうそう、あのひと、のどちんこない。」
「へぇーー」
目が大きく開いている。
「また会いたいな。」
「なんで?のどちんこないのみたいの?」
首を振る。
「またリンゴの描き方教えてほしいから。」
「赤ちゃん産むのって、たいへんなんだね。男の子、いいなぁ」
コウノドリのドラマをまた見始めた。興味深々なんだろう。
「赤ちゃん産むの、痛そう。でもお腹の中で死んじゃう赤ちゃんもいるんでしょ。」
「そうだよ」
息子と長女の間に一人流産したことを覚えていて、その話につながる。
「お腹の中で、天国に帰っちゃったんだね」
不思議と「帰る」という表現を、した。ドラマにあるのだろうか。
「ほんとうは6人家族だったんだね。」
風呂上り。
「ねぇ、こんな顔だったらどうする?」
「指を目尻にあてて、横から目をぎゅっと内側にすぼめている」
「手が使えなくてかわいそう」
「そうじゃない。手をとってもこんな顔。」
「いいよ、愛するよ。顔は選べないから。」
「顔を選べる人、いるかな」
「いないよ」
息子が通りかかって「そんなことできたら、生まれてくる楽しみ一つへるやん」とつっこんでいる。そうなのか。
今日、下校時の旗当番でたった妻が、あまり知らない小さな小学生に話かけられて「長女と同じだね」と言われたらしい。それほど似てるのかと笑っていた。
「生まれたとき、どんな大きさだった?」
「このくらい」手でサイズを作って示す。
「へぇー。とうもろこしくらいだね」
息子と笑うと息子はトトロのメイを連想したらしく、メイのとうもろこしのくだりを再現していた。