アイロン時間

「ねえ、こういうピンとしたものにして。」

長女から頼まれて、アイロンで彼女が学校にもっていくお気に入りのハンカチをきれいにする。角が揃って、折り目もきちっとついたやつが隣にあって、それと同じようにしてほしいという。クシャクシャのハンカチをもっていかせるのは気が引ける。娘のハンカチはピンとしたものであってほしい。申し訳ないが、息子のハンカチについてはあまりそういう思いはない。クシャクシャでもそんなもんかとおもう。

同じことは制服の白いシャツにもいえる。長女はシャキっとしたブラウスを着ていってほしい。息子はもともと綿のポロシャツだから、そうはならない。

自分のシャツをアイロンかけているときより、長女のものをアイロンかけているときのほうが、気持ちよく彼女が学校で過ごせることが想像できて、なんか楽しくやりがいがある。いい時間である。