花とタイヤ

実に2ヶ月ぶりに次女をぼくの自転車のサドルに乗せて登園。夏のように空が晴れ渡り、朝から日差しが強い。家を出る前にたくさん日焼け止めを塗ってあげる。首の後ろから背中にかけてこそばしいようで笑う。「手のひらって、日焼けする人、いるかな?」

道端にたくさんの花が咲いている。バラ、コスモスなどなど。紫色、黄色、桃色、実に華やかだ。

「なんで、車の方が人間より走るの早いの?」

「タイヤが、速く回るから」

「人間だって、足速く回せるじゃん」

「ガソリンって、知ってる?」

「知ってる。車のご飯でしょ」

ガソリンは大昔の動物たちからのプレゼントで、そのエネルギーを一気に燃やしてタイヤをグルグルって回している。そのエネルギーって、人間のエネルギーよりも大きくて、たくさん、いっぺんに燃やせるから、足より速く回る。そういう機械をつくったんだね。

「じゃ、自転車は?」

「自転車は、ガソリンつかってないね。人間の力で、大きなタイヤを回すから、先に進む。」

こんな技術的な話をお花をみつけながらしていると、保育園につくあたりで「車だと速くて、お花みつけられないでしょ。だから歩いて行く方が好き。すぐ止まれるし」とつぶやく。

家を出たとき、自転車に乗っていけることをすごく喜んでくれたのは、そういうことだったのか。2ヶ月飛んでしまったけど、残りの保育園の期間、かみしめなければいけない。なるべく歩いて行こう。

昨夜はシチューをつくって好評であった。