「ねえ、鬼って、ほんとうにいる?」
「ねえ、マンモスって、ほんとうにいない?ぜったい?」
「ねえ、隣町って、なに?遠い?」
「ねえ、プロポーズって、オトコの子からしてもらえるの?」
などなど。次々質問が飛んでくる。たいてい、ドラえもんで感じたことが影響している。
寝床で、プロポーズについてはパパがしたのかママがしたのか、など細かく聞いてくる。保育園の好きな男の子から前にされたのが随分うれしかったようだ。
「女の子からしても、いいんだよ」と一応伝えると少し考えて、顔に布団をやって「はずかしい」。
「みんなの前でしなきゃいけないんでしょ」
ディズニー映画の影響とかか。みんなの前じゃなくていい、二人だけで話すればいいんだよとハードルを下げる。意外そうであった。
「二人だけで、話すればいいの?」
それでもやっぱりしてほしそうだ。
「でも、おおきくなったころには、別の人と結婚するとおもう」とも。冷静だ。
「ねえ、ミドリとピンクの金槌って、ある?」
「みたことないね」
「金槌を、思いっきり地面にドンってやったら、星でてくる?」
「え?星、でないよ。」
「出ない?ドラえもんで出てたよ。ジャイアンに殴られても、大きな星が出る。ほんとうは出ない?」
鉄槌、暴力、実際には見たことがないから、確かめたいのだろう。
笑いながら「星は出ないねぇ」と応える。「いっぱい出てたよ。ジャイアンがポコポコやったら」
「ジャイアンの歌、本当にうるさいのかな。聴いてみたい」
「うるさいんじゃないかな」
「どれくらい、うるさいんだろう」
ウキウキでぜんぜん寝る気配がない。