送り迎え

長女をピアノ教室に車で送る。車から降りるとき「パパ、帰ったらいる?」と訊かれる。

「ひょっとしたら、サッカーいってるかもしれない」

「帰ってくる?」

「もちろん。帰ってきたら一緒に寝よ」

そういうと安心したのか、車を降りてピアノ教室の玄関まで駆けていった。

ぼくが飲み会にいっているときも、寂しいといって恋しがってくれるのも彼女だ。いまだけだ。そして、もうすぐ終わるのかもしれない。かみしめなくてはいけない。

結局、妻が迎えにいくピアノから帰ってきたときはぼくはまだいて、夕食の支度がちょうど終わった頃だった。近寄ってきて、抱っこして抱きしめる。

それから息子をサッカーに連れていく。冬季の体育館は遠く、狭く、フットサルのお遊び状態で5ヶ月間これかと思うと月謝が惜しいが本人は楽しいようだ。ゴールもたくさん入る。ぼくは合間に普段いけない図書館にいくことができるようになった。

帰ってきたら長女と次女が二人でお風呂に入っていた。長女が次女の身体をあらって、二人でひと通りできている。おっかけてぼくが入り、歯を磨いてやる。先に二人が上がって、タオルで身体も拭いている。ついにお風呂が親の手を借りずに全部できるようになったのだ。徐々に手がかからなくなっている。ぼくが家事をしている間に、妻が先に寝ている寝床に二人でいった。今日の添い寝は必要ないようだ。

息子は漫画を読みながらご飯をたべ、2杯お代わりした。それから風呂に入り、遅くまでおきて宿題をしたようだ。明日は図書館に朝一でいきたいから学校に早く送ってくれとお願いされる。気づけば息子にやってあげられることは、送迎くらいになってきている。

明日は飲み会だ。長女が寂しがる。胸が痛むが、うれしくもある。朝ちゃんとフォローしよう。