思ったまんま

4歳の次女が何がかわいいかといえば、「思ったことはそのままストレートに出る」ということ。6歳の長女はそのあたり、だいぶ空気を読んで気を使うようになった。お世辞はいわないが、遠慮や我慢をして言葉を飲み込んでいることはしばしばあるだろう。

一方の次女は喜怒哀楽がそのまま出てくるから、産地直送のリアクションというかんじで瑞々しさがある。こうなれたら、どれだけ爽快だろう。うらやましい。

末っ子だからか、この年令だからか、次女のよくばりをよく目にする。長女があるおもちゃで遊びたいというと、すぐに「かして」と取り上げる。みかんをむいて、半分にして長女と分けてねというと、どちらが大きいか見極めて小さい方をあげる。長女はよく割をくう。しょげる長女に「おねえちゃん、よく我慢してるね」と褒めると、次女の視線を感じてみるとうらめしそうに睨んでいて「わたしも褒めてほしい」とせがむ。

でもこんなこともあった。朝、持ち合わせがなかった妻が「お金ない?」とおでかけ際に聞いて「もちろん、ないよ」とぼくがいうと、横から次女が「じゃ、わたしのあげる」と自分の財布をママにあげていた。妻がほしかった1万円は当然入っていないのだけど、その気前の良い申し出、頼もしい限りだった。よくばりで我が強いときも多いけど、こういういざというときに太っ腹で優しいところをみせられるのならいいではないかと見直した。ただお金のありがたみを分かってないだけな気もするけど。

ちなみに1万円は息子の財布から借りていた。そしてぼくは次女に3千円いま借りている。「いいよ」といいそうだけど、ちゃんと返さねば。