参観日ウィーク

今週は3人の子どもたちの参観日がそれぞれあった。

長女の日は雨の日で、新しくできた遊戯ホールでひたすら身体を動かしているのをみた。ホールは斜めのスロープになっていて、大人でも走り回りたくなって実に楽しい。ゴロゴロ転がっている。最後は跳び箱で、きれいに6段を飛べるようになって驚いた。2年前は2段もまともに跳べなかったのに。ピンと足が伸びていて、跳ぶ姿勢も見事だ。助走から踏み切る位置、手をつくタイミングから着地までがきちんとできている。7段もいけそうだ。そして飛んだあとはまた走って列について、また跳ぶ。その繰り返し。終始一生懸命でひたむきである。こんな、ただただ夢中な姿は大人になるとなかなか出せない。うらやましいなと思いながら見る。そしてやってみたくなる。

家に帰って、沢山褒める。6段を飛べたのは初めてらしい。誰に教えてもらったのかきいたら「わからん。何となくこうやったらできるかなって思った」というから、運動神経は意外にいいみたいだ。妻に「こう自分にいったんだ。ぜったい飛べるって」ともいったそうだ。いい心意気だな。

次女の日は快晴で、裏山にいってネイチャーゲーム。いろんな形の草をみつける遊び。途中トカゲを捕まえてみせたらいろんな子どもたちが興味を示してよってきてくれて、次女もがんばって触ろうとして、手に乗せることに成功。みんなに見せていた。大人はこういとき怖がってはいけないから気をつける。見てたらほんとに可愛くみえてくる。ほんとに瞼は下から閉じてマバタキするんだな。身体の中央がビクビク動いている。心臓らしい。ときどきペロッと出す舌の色は黒い。

しばらくしたら次女の手に大きな黒い塊が。排泄なさったらしい。「うわっ」とつい声が出たら一緒に怯えて下に落ちてしまう。その後は「パパ持っていて」になって草に興味が戻る。草を探している間、ぼくが手にトカゲをずっともって立ち続ける。ブームは去るものでどの子どもももう寄ってこない。暇である。もう逃して良いか、次女に聞こうかな。でも聞いたら「ダメ」っていわれるだけだしな。迷った挙句、逃してもバレまいと逃がすことにする。ところが、戻ってきた次女にすかさず「トカゲは?」と取り締まわれて、「おうち帰ってママに会いに行ったよ」と説明するも「トカゲ逃しちゃダメ」とちょっとグズる。仕事で上司に内緒でしれっとやっておいたら見つかって咎められる、あの心境と同じかんじ。でも聞いてたとしても「逃したらダメ」といわれるしなぁ。

その後裏山に登ることになる。エッサホイサ年少には厳しいぬかるんだ急な山道を手でいろんな木や蔦に捕まりながら身体を支えつつ登っていく。「上にいったら肩車してね」と次女がいうから「はいはい」と適当に返事をして励ましながらお尻と背中を押す。

上に着く。さっきの失敗があるから肩車をしてあげる。テッペンから園児みんなが下のにむかってみんなが「ヤッホー」と叫ぶ。下から保護者の方の返事がする。さぁ下るぞ、となったときに肩車から下ろそうとしたら「降りたくない」とグズられて困る。でもさすがにそのままの態勢では降りれないから降ろすとその後は疲れもあってかなかなかご機嫌斜めで途中でいよいよ泣き出して立ち止まり、抱っこをせがむ。先生方も「どうしたの」と優しく声をかけてくれるが泣き止まず、最後尾で足をひっぱってしまっている。だけど山道で抱っこをくせにしてしまうのにも抵抗がある。2年後には大きな山への登山に連れていってあげたいから。だからなるべく自分でがんばって歩かせようとするけど、石のように動かない。妻がみかねて抱っこする。最後のひとりとして園舎に戻ると、教室ではみんなはもうお着替えをしていたけど、パパとママから離れたり、疲労したりでみんなが大きな声を出して泣いている。阿鼻叫喚の図。次女も「離れたくない」と泣き叫んでいるが、抱っこするぼくから先生にパスする。

裏山に連れていくと、こんなに大変なことになるのか。それでも豊かな体験をさせたいと数十人を連れていってくれる先生たちに頭が下がる。

駐車場で園長先生がいたから「足手まといになってすみません」というと優しく「いえいえ、まだ年少さんですからね」とフォローしてくれた。

次女があんなにしてほしいといった抱っこを、家では沢山してあげる。一緒にお風呂に入って振り返りつつ褒めてあげて、「今度は自分の足で全部歩けたらかっこいいぞ」というとちょっとだけ「おっしゃわかった」という顔になった。

いまから長男の国語の授業を見に行く。どんな先生かしら。