二人でババ抜き

長女が最近トランプを誘ってくる。今日は夕食の準備をする前にババ抜き、寝る前に神経衰弱。ババ抜きを二人でやって何が面白いか疑問の方も多いと思うが、長女と二人でやると父はこれが面白いのである。当然ジョーカーはどちらにあるか分かる。例えばぼくが持っていたとき、扇状に持ったカードの中で1枚をオトリのようにピュッと立てる。それがジョーカーの場合もあるし、そうでない場合もある。その駆け引きに正面からむかってくる、カード越しの長女の真剣な表情が面白いのである。引っかかったときは悔しそうな顔をし、うまく交わしたときはニヤッとする。すごくストレートな反応なので、みていて清々しい。その立てた1枚をとるかどうかの決断は割と早く、潔くヒュっと抜くあたり正確が出ている。

一方彼女がジョーカーをもっているときも最近はぼくを真似て同じ1枚を立てて釣るようになった。ぼくが引っかかるとニヤっと嬉しそうに笑う。

勝負がかかった彼女が2枚を手にし、うち一枚がジョーカーのとき、「勝負だ!」と右手をあげて2枚を十分シャッフルする。ぼくが1枚を抜こうとすると、抜いてほしくない1枚のときは指にグッとちからを入れて抜けないようにする。だからぼくがそれを取らないで、もう1枚の方、つまりジョーカーをとると嬉しそうにする。その顔がみたいので、ぼくはジョーカーを取って、負けるまで繰り返す。

寝る前の神経衰弱はわりと真剣勝負。昨日は2戦やってぼくが2回とも辛勝したけど、どんどん強くなっていて、今日はぼくが洗濯物を傍らでたたみながらやっていたら完敗した。とても満足そうだった。

今日、長女が公文の宿題をやっていて、こういう問題があったそうだ。

「あなたがもし願いが一つ叶うとしたら、何をお願いしますか」

最初は「死なないように」という何ともポジティブなのかネガティブなのか分からないものを書いて、妻が「死なないから大丈夫、他には?」と聞いたらうーんと考え込んで、書いたのは「毎日が楽しく過ごせますように」。

すばらしい。妻も「ハワイに行きたいとかじゃないんだね」と感心している。

その願いは叶えてあげなくてはいけない。