ある日の風呂での会話。「おれ、ジャンケンで勝って残念やったことあるよ」と長男。
気になる。釣り広告にありそうな意外性のあるヘッドライン。ついクリックしてしまう。
「給食で、残るときあるやろ、それ誰がもらえるか、欲しい人でジャンケンで決める。こないだは牛乳。で、おれ勝ってしまったんよ」
「よかったやん」
「いや、俺もうお腹いっぱいで、もう無理ってなってたんよ、だから、いらんかってん」
「んじゃ、なんで出場したん?」
「ジャンケンがしたくて。ジャンケンはしたいけど、牛乳はいらん。最後二人になって、あー勝ってもたーって、だから、残念。」
「迷惑なやつやなぁ。だれも幸せになってないやん。いらんなら、出場するなよ。」
「でもジャンケンしたかってんもん」
「ほんでどうしたん?」
「がんばって飲んだ」
「だれかにあげるか、ゆずればいいやろ」
「今度からそうするわ」
むしろ、今度から出場させないほうがよかったな。ほんとに欲しいプリンかなんかのときは最期勝てなかったらしい。そんなもんやね。関係各位のかたがた愚息がすみません。ジャンケンはタダでできるし、いいよなぁとか過去にわたくし、彼にいってたような気もします。
いまは風呂に浸かりながら、右手と左手で一人でジャンケンしてる。やめなさいというのもあれなので、そのままにしておく。