雪と餃子

天気予報がいったとおり、朝から大きなアラレが屋根をかしましく鳴らし、そして雪になった。水分の多いボタボタ雪。アスファルトには落ちた瞬間とけるけど、まだ残ってる先週の雪の上には積もっていく。

テニス教室にむかうとき、長男が「雪って、なんでこんなに行儀がいいのかね?」とつぶやく。行儀がいいってどういうことか聞くと、「なんかこう、真っ直ぐになるやろ」と。偏りなく均一に空から舞ってきて、どこもかしこも、見渡す限り同じように積もるさま、をその言葉で表したらしい。なるほど。

昨日、朝から餃子を作った。
餡を皮でつつんで、バットに置いていく。そのまえに、バットに小麦粉を引く。
その小麦粉がなかなか「礼儀正しく」なくて苦心して、諦めた。

ぼくがバットの中にいるとして、この雪のように小麦粉を降らせようとしたら、とても広い範囲に、高いところから落とさないとそうはならない。バットをめがけるのではなく、ほんの一部でしかない。

雪の朝は自分たちが小さく感じる。