静かで白い夜

最近雪が減ったと言われて久しいこの地域。この冬はまだ一回しか積もっていない。雨ばかり。

でも、センター試験の週末だけ雪になるというジンクス?しきたり?ならわし?うまい言葉がみつからないけど、そういうのがあって、今夜もお約束どおり粉雪がしんしんと降っている。

 

粉雪が降る夜のこの感じが好きだ。窓の外の闇には優しい白がまざっている。昨日満月だったらしいから、雲の裏からほんのり照らしているのだろう。その光が雪で無数の粒に散って、落ちて、地面にたまって、それらがまざっている。淡いのだけど奥行きがあり、深い。

寒い寝床で鼻から息を吸うと、メンソールのたばこのようにスーっと入ってきて、いつもよりも澄んでいる気がする。鼻の通り道がピーンとなる。こうやって吸った空気って、身体を流れているんだな。

 

雨と雪は、似ているようで、全然違うと思う。むしろ正反対。雪の夜は、静かで明るくて、どちらかというと晴れた夜のほうが似ている。傘だっていらないし。雨は、存在感を消せないあたり、むしろ太陽に近い。

雨が騎馬隊なら、粉雪は隠密。存在感を消しながらも、雪の仕業はいつのまにやら遂行されてて、この静かな夜が明けて目が覚めたら、山も街もファンデーションを塗ったようなお化粧顔になっている。いつもは不揃いな街並みも綺麗にみえる。

 

そうか、センター試験も受験生にとってはよそ行きの日。それに合わせて天気も演出しているのだとしたら、粋なはからいに思えてくる。テストが始まる前にする深呼吸も、いつもよりピンと引き締まることだろう。

 

さぁ朝はどのくらいになってるかな。子どもたち、喜ぶだろうな。また汗だくになりながら庭を一周して、巨大な雪だるまを玄関に作れたら楽しそうだ。積もれ、どんどん。

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