そりゃ未練もある

長男、眠い目をこすりながら、宿題をしている。計算やら、漢字の書き取りやら。今日買ってもらった新しい定規を嬉しそうに使っている。が、眠気がピークのようだ。スイミングいったしなぁ。そりゃ眠かろう。しかめ面。不機嫌だ。

こちらは本日の料理と長女と次女をお風呂に入れ、歯を磨かせて、キッチンと食卓を片付けたので、ご褒美のコーヒーを飲みながら見守る。洗濯まわりは妻がやってくれた。

急に近くで大きく、キリギリスが大きな声で鳴き始めた。「近いぞ。ぜってー庭におるね」と顔が少し明るくなる。

それがきっかけで、週末逃がしたカブトムシを思い出したようで、「来年、また会いにきてくれるかな」といっている。「そのとき、おれのこと、覚えてくれてるかな。」

真面目に応えるのも気が引けて、「そりゃ覚えとるやろ〜」と返す。虫には記憶がないとか、人間の思い込みかもしれないし。

目が少し覚めた気もしたけど、やっぱ寝るといって、とっとと寝床にいってしまった。残りは朝、起きてやるらしい。できるかな。

あした、ミヤマクワガタを近所の友だちのコクワガタ3匹と対決させるといってたな。勝ったほうがもらうのだとか。「いいの?負けたときのこと、考えてる?」心配になる。「覚悟せんなんよ、負けても、泣くなよ。」

「うん大丈夫。あのミヤマ、なんか強そうやし」

大丈夫、かなぁ。戦わせるのも少年の浪漫なのはわかるのだけど、悲しむ結果にならないといいけど。