読書めも

読書めも〜『イギリスの大学・ニッポンの大学』

山本義隆先生が、予備校の最後の講義の最後にくれた言葉。「大学では、本当の学問を思いっきりしてください。大学生は遊ぶからな。でも、大学ちゅうのは、学問をするところだ」と前を向いて、真剣な眼差しでおっしゃっていたことを思い出した。他の先生が「…

読書めも〜『彼岸の図書館−ぼくたちの移住のかたち』

『彼岸の図書館−ぼくたちの移住のかたち』/青木真兵・海青子/夕書房/2019 ・農業をやっている人に聞くと、作物は自分の労働の成果であるというより、太陽と雨と土の恵みだというふうに感じるらしい。自然から気前よく贈与を受けている、という気持ちにな…

読書めも〜『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』

<ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー/ブレイディみかこ/新潮社/2019> ・実は、英国の中学校教育には「ドラマ(演劇)」というれっきとした教科がある。(中略)日常的な生活の中での言葉を使った自己表現能力、創造性、コミュニケーション力を…

読書めも〜『岡潔 数学を志す人に』

<岡潔 数学を志す人に/岡潔/2015/平凡社> ・道義の根本は、ややもすれば自分を先にし他人をあとにしようとする本能をおさえて、他人を先に、自分をあとにすることにあるといってよい。子供についていえば、数え年5つぐらいになれば他人の喜びはわかる…

読書めも〜『人間の愚かさについて』

<人間の愚かさについて/曽野綾子/2015/新潮新庫> ・死者のことを小説の題として「愛された人」と表現したのは、確かイヴァン・ウォーだったと思う。(中略)家族の遺体の出ない人は、行方不明になってはいても、どこかで生きているのではないかと考える…

読書めも〜『暇と退屈の倫理学』

<暇と退屈の倫理学 國分功一郎/2011/朝日出版社> ・定住によって新しいものとの出会いが制限され、探索能力を絶えず活用する必要がなくなってくると、その能力が余ってしまう。この能力の余りこそは、文明の高度の発展をもたらした。が、それと同時に退…

読書めも〜『今和次郎 思い出の品の整理学』

『今和次郎 思い出の品の整理学』(今和次郎著/平凡社/2019) 【鈍才先生】 学問も仕事も、人生とともに永遠のものだ。生きているうちに、これだけはやっておかなければなどと考えたのでは、追われる者の心境になる。鈍才にはその日その日が存在するだけだ…

気配り娘のあこがれ

六角鬼丈さんが亡くなってしまった。直接お会いしたことはないし、指導を受けたことがあるわけではないのだけど、学生時代、本や講義録で影響を受けた、一ファンだった。そして尊敬する建築家が尊敬してるのが六角さんなことが多かった。 ひさしぶりに六角節…

読書めも〜『白井晟一の原爆堂 四つの対話』〜

『白井晟一の原爆堂 四つの対話』(鈴木了二、加藤典洋ほか/晶文社/2018) 【白井昱磨】 ・エセー「豆腐」は「もし豆腐に美を感ずるとすれば、それはどういうことなのか」という問いから始まります。そして自然の美とも音楽や美術の美ともちがって「目…

読書めも〜『「学ぶ」ということの意味』〜

「学ぶ」ということの意味(佐伯 胖著/岩波書店/1995) ・学ぶということは、予想の次元ではなく、むしろ希望の次元に生きることではないだろうか。「こういうことが、いついつまでにできるようになる」ことを目的とするのではなく、いつどうなるか、…

読書メモ〜『ゲゲゲの娘、レレレの娘、らららの娘』

『ゲゲゲの娘、レレレの娘、らららの娘』(水木悦子、赤塚りえ子、手塚るみ子/文藝春秋/2010) タイトルをみてビビビっときた。水木しげる、赤塚不二夫、手塚治虫も娘たちが父を語る本。挿入されている赤塚不二夫の『レッツラゴン』も、最高だった。ぼくが…

読書メモ〜『前川さん、すべて自邸でやってたんですね』

『前川さん、すべて自邸でやってたんですねー前川國男のアイデンティティー』(中田準一/彰国社/2015) 大建築家前川國男を支えつづけ、その自邸を再建した弟子による回顧録。師への愛に溢れ、泣けた。心から尊敬する人に仕えるというのも、幸せなキャリア…

読書メモ〜『きょうのできごと』

『きょうのできごと』(柴崎友香/河出文庫/2000) 小説の何がすごいかって。その中での世界の移動は、どんな乗り物よりも速くできるし、視点が空飛ぶ鳥のように大きくなったり、虫のように小さくなったりも自在できるし、さらには主体となる人も自由に飛び…

読書めも〜『ニーマイヤー 104歳の最終講義』

オスカー・ニーマイヤー著/アルベルト・リヴァ編/阿部雅世訳/平凡社 2017 戦争、軍の支配、国外追放、革命という激動の時代を生きたブラジルの大建築家が104歳で語った言葉。 「私は「建築は重要ではない」と生涯繰り返し言い続けてきた。建築はきっか…

読書めも〜『小さき者へ・生まれ出づる悩み』

有島武郎/新潮文庫/S30 息子がやっていた公文で出会った文を横から盗み読んだら、その渾身な文賞にただならぬオーラを感じまして。有島武郎、名前は知っていたけど初めて読んでみたら、感動して、めり込む。大正時代のイクメンの凄み。 <小さき者へ> 「…

読書めも〜「わかる」ということの意味/佐伯 胖著

(すごい本に出会ってしまった。自分のもやもやと思っていた子どもの教育に対する考え、どうなんだろと思っていたのだけど、背中を押してくれるような内容で膝を打つ言葉の数々。25年前の本。教育って、この頃から何が進歩してるのだろうか。座右の書。) _…

何を仕事にするか

子どもたちへ。パパはきみたちが将来どんな仕事につくか、楽しみにしています。 もしも迷ったら、いいアドバイスをしてくれている本に出会いましたので、よかったら読んでみてください。パパがとっても尊敬する建築家の香山壽夫先生の本『プロフェッショナル…